「オノマトペってたくさんあるけど、どう使えばいいの?」
「同じようなオノマトペの意味の違いがよく分からない」と思ったことはありませんか?
オノマトペの語源は、古代ギリシャ語の「オノマトポイーア(onomatopoiia)」で「onoma(名前)」と「poiein(作る)」の言葉が合わさって「言葉を作る」という意味になりました。
英語では「オノマトピア」、フランス語では「オノマトペ」となって、日本語に取り入れられています。
オノマトペは感情や状態を直感的に表現できる便利な言葉ですが、使い方を誤ると読み手に伝わりにくくなってしまいます。
本記事では、オノマトペの意味や使い分け方を例文付きの一覧表で詳しく解説します。
オノマトペを正しく理解し、文章の中で効果的に使えるようになれば、あなたの文章力は格段にアップするでしょう。
この記事を読むことで、次のようなメリットが得られます。
- オノマトペの意味や使い方が正確に理解できる
- 感情や状況に合ったオノマトペを使い分けられるようになる
- オノマトペを使って表現の幅を広げられる
- 文章に臨場感や躍動感を与えられる
- 伝えたいイメージを的確に読み手に伝えられる
こんな人におすすめです。
- 小説や脚本、ブログなどを書く人
- 日本語の表現力を高めたい人
- 感情や印象を的確に伝えたい人
オノマトペの力で、あなたの文章をもっと魅力的なものにしてみませんか?
ぜひ最後までご覧ください。
そもそも読みやすい文章でなければ、人には読んでもらえません。
読みやすい文章については、下記の記事で詳しく解説しています。
文章を魅力的にするために、比喩表現を使うのも有効な方法です。
比喩表現については、一覧表つきで詳しく解説しています。
合わせて読んでみてください。
まさる
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オノマトペとは擬音語と擬態語のこと
オノマトペとは、擬音語と擬態語の総称で、以下のようなものを指します。
オノマトペの具体例
- ざあざあ
- きらきら
- ふわふわ
下記の4点でオノマトペについて詳しく解説します。
擬音語とは
擬音語とは、実際に存在する音を、言葉にして表現したものです。
例えば、以下のものが擬音語です。
- 「ざあざあ」は大雨が降る音
- 「がちゃん」はドアを閉める音
- 「びゅんびゅん」は速い動きの音
擬音語を使うことで、音の印象を読者へと的確に伝えられます。
音を聞いただけでイメージできるのが、擬音語の特徴ですよ。
擬態語とは
擬態語とは、様子や状態を言葉にして表現したものです。
例えば、以下のものが擬態語です。
- 「きらきら」は星が輝いている様子
- 「ぷにぷに」はやわらかい感触
- 「ぐったり」は疲れ切っている状態
五感で感じた印象を言葉にするのが擬態語です。
擬態語を使いこなせれば、状態をより的確に表現できるので、読者は状況を思い浮かべやすくなりますよ。
擬音語と擬態語の違い
擬音語と擬態語の違いは、表現の対象が「音」か「様子や状態」かという点です。
擬音語は「音を言葉で表す」のに対し、擬態語は「音以外の様子を言葉で表現」します。
ただし、「ごろごろ」のように、擬音語と擬態語の両方の意味を持つオノマトペもあります。
具体例
- 雷がごろごろと遠くの方で鳴っている(擬音語)
- 目の前に岩がごろごろと転がってくる(擬態語)
使い方によって、意味が大きく変わってくるものがあるので注意が必要です。
擬声語は?
擬声語は、擬音語の一種で、動物などの鳴き声を言葉で表したものです。
例えば、以下のものは擬声語になります。
- 「わんわん」は犬の鳴き声
- 「にゃあにゃあ」は猫の鳴き声
- 「けろけろ」はカエルの鳴き声
擬声語は鳴き声の特徴を言葉で表現しています。
多くの擬声語は、子どもにとって分かりやすいので、幼少期に使われることが多いです。
うちの息子も「わんわんがいる!」とよく言っています。
感情や状況別のオノマトペを使った例文一覧表
感情や状況に合わせたオノマトペを知ることで、より的確な表現ができるようになります。
ここでは、喜びや悲しみ、怒りなど様々な感情を表すオノマトペや、物事の状態を表すオノマトペなど、たくさんのオノマトペを例文で紹介します。
例文を通してオノマトペの意味や使い方を理解し、会話や文章で活用してみましょう。
状況に合ったピッタリのオノマトペを見つけられると、表現の幅を広げられますよ。
喜びや楽しさを表すオノマトペ
喜びや楽しさを表すオノマトペには、以下のようなものがあります。
オノマトペ | 意味 | 例文 |
---|---|---|
ワクワク | 楽しみな気持ち | 「旅行が待ち遠しくてワクワクしています」 |
ウキウキ | うれしくてそわそわする様子 | 「プレゼントをもらってウキウキしています」 |
ニコニコ | うれしそうに笑う様子 | 「合格発表を見てニコニコしています」 |
キャッキャ | 楽しそうに笑う声 | 「友達と遊んでキャッキャ笑っています」 |
ルンルン | うきうきと楽しい気分 | 「恋人からの手紙を読んでルンルンです」 |
キラキラ | うれしさや喜びで目を輝かせる様子 | 「彼女の笑顔はキラキラ輝いていた」 |
ピョンピョン | うれしさのあまり跳ねる様子 | 「彼はうれしさのあまり、ピョンピョン飛び跳ねた」 |
悲しみや辛さを表すオノマトペ
悲しみや辛さを表すオノマトペには、以下のようなものがあります。
オノマトペ | 意味 | 例文 |
がっくり | 急に意気消沈する様子 | 「テストの点数を見てがっくりと肩を落としている」 |
どよーん | 落ち込んでふさぎ込む気分 | 「失恋してどよーんとしています」 |
メソメソ | しょんぼりと泣く様子 | 「叱られてメソメソ泣いています」 |
シクシク | 悲しみや悔しさで声を上げて泣く様子 | 「彼女は別れを告げられ、シクシク泣いた」 |
ウルウル | 悲しみや感動で目に涙が浮かぶ様子 | 「悲しい話を聞いて、彼の目にはウルウル涙が浮かんだ」 |
ヒクヒク | 悔しさや悲しみで震える様子 | 「彼女は悔しさに唇をヒクヒクさせた」 |
ズーン | 急に落ち込んだり、ショックを受けたりする様子 | 「試験に落ちたと知らされ、彼はズーンと肩を落とした」 |
怒りや不満を表すオノマトペ
怒りや不満を表すオノマトペには、以下のようなものがあります。
オノマトペ | 意味 | 例文 |
かっかっ | 怒りに震える様子 | 「不当な扱いを受けてかっかっときています」 |
ムシャクシャ | 怒りやいらだちが募る感じ | 「不条理な出来事でムシャクシャしてきました」 |
プンプン | 怒りや不満でむくれている様子 | 「約束の時間に彼が来ないので、彼女はプンプンしている」 |
ムッ | 不満や怒りで表情が硬くなる様子 | 「友人の裏切りに、彼はムッとした表情を浮かべた」 |
イライラ | 怒りや焦りでそわそわする様子 | 「電車の遅延にイライラしながら、彼は駅のホームを歩き回った」 |
ムカムカ | 怒りがこみ上げてくる感じ | 「理不尽な仕打ちに、彼はムカムカした気持ちになった」 |
驚きや感動を表すオノマトペ
驚きや感動を表すオノマトペには、以下のようなものがあります。
オノマトペ | 意味 | 例文 |
はっ | 突然の出来事に驚く様子 | 「いきなり大きな音がしてはっとしました」 |
ポカーン | 驚いて呆然とする様子 | 「信じられない光景を見てポカーンとしています」 |
ズキュン | ときめきや感動で胸が高鳴る感覚 | 「素敵な笑顔を見てズキュンときました」 |
ジーン | 感動で胸が熱くなる気持ち | 「友人の優しさにジーンと心が震えました」 |
ギョッ | 驚きや戸惑いで体が固まる様子 | 「後ろから名前を呼ばれ、彼はギョッとして振り返った」 |
グッ | 感動やショックで胸が締め付けられる感じ | 「感動的な映画のシーンに、彼女はグッと胸を打たれた」 |
物や人の状態を表すオノマトペ
物や人の状態を表すオノマトペには、以下のようなものがあります。
オノマトペ | 意味 | 例文 |
へろへろ | くたくたに疲れ切っている様子 | 「1日中走り回ってへろへろです」 |
グチャグチャ | ひどく乱れて形がなくなる様子 | 「雨でぬかるんだ道はグチャグチャです」 |
ベタベタ | 粘りけのある様子や感触 | 「アメをなめるとベタベタします」 |
ツルツル | なめらかな手触り | 「お肌がツルツルに整っています」 |
グッタリ | 極度の疲労やだるさを感じる様子 | 「猛暑の中、長時間歩いて、彼はグッタリと疲れ果てた」 |
クッタリ | 熱や湿気で力が抜けてしまう様子 | 「暑さでアイスがクッタリと溶けてしまった」 |
ビショビショ | 全身が水で濡れそぼつ様子 | 「土砂降りの雨に、傘を差していても服がビショビショに濡れた」 |
グルグル | めまぐるしく動き回る様子 | 「忙しい朝、駅ではみんながグルグル回っているようだ」 |
ノロノロ | 非常にゆっくりと動く様子 | 「ノロノロ歩く彼を見かねて、友人が先に行ってしまった」 |
比較するときのオノマトペ
物事を比較する際に使えるオノマトペには、以下のようなものがあります。
オノマトペ | 意味 | 例文 |
サラサラ | なめらかで軽い手触り | 「絹はサラサラしている」 |
ツルツル | 表面がなめらかで滑らかな様子 | 「ビニールはツルツルしています」 |
プルプル | 弾力があって柔らかい様子 | 「新鮮なお刺身はプルプル」 |
プヨプヨ | 柔らかくて弾力のある様子 | 「完熟した果物はプヨプヨです」 |
ガッチリ | しっかりと固定や密着している様子 | 「骨格がガッチリしている」 |
ギュッと | 強く抱きしめる様子 | 「ハグするとギュッと抱きしめられます」 |
フワフワ | 柔らかく軽い感触 | 「カステラはフワフワ」 |
フカフカ | やわらかく弾力のある様子 | 「羽毛布団はフカフカです」 |
ペラペラ | 薄っぺらな状態 | 「あの人の言葉はペラペラだ」 |
ベラベラ | むやみにしゃべる様子 | 「聞いているとベラベラうるさいです」 |
ザラザラ | 粗い粒子でざらつく手触り | 「砂糖はザラザラしているが、塩はもっとザラザラしている」 |
モコモコ | ふわふわとやわらかい手触りや見た目 | 「この毛布はモコモコしているけど、あの毛布の方がもっとモコモコだ」 |
プクプク | ふくらんでいる様子 | 「子犬はプクプクと太っているが、子猫の方がもっとプクプクだ」 |
動物の鳴き声を表現するオノマトペ
動物の鳴き声を表現するオノマトペには、以下のようなものがあります。
オノマトペ | 意味 | 例文 |
ワンワン | 犬の鳴き声 | 「散歩に行きたがって、ワンワン吠えています」 |
ニャーニャー | 猫の鳴き声 | 「お腹が空いたのか、ニャーニャー鳴いています」 |
ピヨピヨ | ひよこや小鳥の鳴き声 | 「ひよこがピヨピヨと可愛らしく鳴いています」 |
ケロケロ | カエルの鳴き声 | 「池からケロケロというカエルの合唱が聞こえてきます」 |
ブーブー | 豚の鳴き声 | 「子豚たちがえさを欲しがって、ブーブー鳴いています」 |
自然界の音を表現するオノマトペ
自然界の音を表現するオノマトペには、以下のようなものがあります。
オノマトペ | 意味 | 例文 |
ざあざあ | 激しい雨音 | 「外はざあざあ降っていましたが」 |
しとしと | 弱い雨音 | 「今はしとしとと雨が降っています」 |
ごろごろ | 遠くで聞こえる雷鳴 | 「空をごろごろと雷が鳴り」 |
からから | 近くで聞こえる雷鳴 | 「からからと大きな音を立てています」 |
さらさら | 風で木の葉が擦れる音 | 「木々のさらさらという音に」 |
ひゅーひゅー | 風が吹く音 | 「ひゅーひゅーと風が吹き」 |
びゅーびゅー | 強い風が吹く音 | 「時折びゅーびゅーと音を立てています」 |
そよそよ | 春風が優しく吹く様子 | 「春風がそよそよと髪をなでる」 |
動きを表現するオノマトペ
動きを表現するオノマトペには、以下のようなものがあります。
オノマトペ | 意味 | 例文 |
すたすた | 速足で歩く様子 | 「駅に向かってすたすた歩いていきます」 |
てくてく | 速足で歩く様子 | 「公園をてくてく散歩しています」 |
うろうろ | 目的もなくあちこち歩き回る様子 | 「道に迷ってうろうろしています」 |
ぐるぐる | 同じところを回る様子 | 「ぐるぐると渦を巻いて流れています」 |
ぴょんぴょん | 跳ねる様子 | 「ウサギがぴょんぴょん跳ねています」 |
ぱたぱた | 羽を素早く動かす様子 | 「鳥がぱたぱたと羽ばたいています」 |
のろのろ | ゆっくりと動く様子 | 「のろのろ歩いて学校に向かいます」 |
のそのそ | ゆっくりと動き出す様子 | 「のそのそと動き出しました」 |
すたこら | 急いで走る様子 | 「彼は約束の時間に遅れて、すたこら走って行った」 |
ぐいぐい | 力強く進む様子 | 「彼は人ごみをぐいぐいかき分けて前に進んだ」 |
すいすい | スムーズに進む様子 | 「選手はプールをすいすいと速く泳ぎ進んだ」 |
ひらひら | ゆっくりと舞い落ちる様子 | 「木の葉がひらひらと舞い落ちる様子は秋らしい」 |
食べ物に関するオノマトペ
食べ物の様子や食感を表すオノマトペには、以下のようなものがあります。
オノマトペ | 意味 | 例文 |
さくさく | パサパサしていて軽い食感 | 「クッキーはさくさくしている」 |
かりかり | 歯ごたえのある硬い食感 | 「せんべいを噛むとかりかり音がします」 |
つるっと | なめらかでよく滑る食感 | 「そうめんはつるっと食べやすい」 |
ぬるっと | なめらかでよく滑る食感 | 「とろろ昆布を食べるとぬるっとしています」 |
もちもち | 柔らかくて弾力のある食感 | 「お餅を頬張るともちもちしている」 |
ぷちぷち | 弾力のある柔らかい食感 | 「イクラを口に入れるとぷちぷち弾けます」 |
しゃきしゃき | みずみずしくて歯ごたえのある食感 | 「レタスの食感はしゃきしゃきしている」 |
ぱりぱり | みずみずしい歯ごたえ | 「枝豆の莢をぱりぱりと割ります」 |
ふわふわ | 柔らかくて軽い食感 | 「このケーキはふわふわで口の中でとろけるような食感だ」 |
とろとろ | 粘り気があってなめらかな食感 | 「とろとろに煮込まれたシチューは絶品だった」 |
さくさく | パサパサしていて軽い食感 | 「さくさくのクッキーはお茶のお供にぴったり」 |
日常生活で使えるその他のオノマトペ
日常生活でよく使われるその他のオノマトペには、以下のようなものがあります。
オノマトペ | 意味 | 例文 |
きらきら | 光り輝く様子 | 「星がきらきら輝いています」 |
ぎらぎら | まぶしいほど輝く様子 | 「日差しがぎらぎらと照りつけています」 |
ごちゃごちゃ | 整理されていない様子 | 「部屋がごちゃごちゃしています」 |
ぐちゃぐちゃ | ひどく乱れている様子 | 「惨敗してぐちゃぐちゃです」 |
ばたばた | 忙しく動き回る様子 | 「締め切り間近でばたばたしています」 |
すやすや | 安心して眠る様子 | 「赤ちゃんがすやすや眠っています」 |
ぐっすり | 深く眠る様子 | 「ぐっすり眠って疲れが取れました」 |
どきどき | 緊張や興奮で心臓が速く動く様子 | 「試験の発表でどきどきしています」 |
わくわく | 期待や喜びでそわそわする様子 | 「旅行に行けるとわくわくします」 |
うとうと | 眠気を感じてぼんやりする様子 | 「電車に揺られて、彼はうとうとしてしまった」 |
ころころ | 丸いものが転がる様子 | 「子犬がころころと転がって遊ぶ姿は微笑ましい」 |
ぽかぽか | 暖かくて心地よい様子 | 「春の日差しをぽかぽかと浴びて、散歩するのが気持ち良い」 |
オノマトペの効果7選
オノマトペには様々な効果があります。
ここからはオノマトペの効果について、下記の7点で解説します。
うまく活用すれば、文章や会話がもっと楽しくなるでしょう。
感情や印象を直感的に表現できる
オノマトペを使うと、感情や印象を直感的に表現できます。
具体例
- 「わくわく」……期待に胸を躍らせる気持ちが伝わる。
- 「うきうき」……嬉しくて浮き立つ様子が想像できる。
- 「どきどき」……緊張したりドキドキしたりする様子が伝わる。
上記のように、オノマトペは感情を表すのにぴったりです。
言葉だけでは伝えにくい微妙なニュアンスも、オノマトペを使えば表現できるでしょう。
気持ちを言葉にするのが苦手な人も、オノマトペを使えば簡単に伝えられますよ。
表現の幅を広げられる
オノマトペを使えば、表現の幅を広げられます。
同じ意味の言葉でも、使うオノマトペによって印象を変えられます。
「雨が降る」という表現なら下表のようなオノマトペがあります。
オノマトペ | 意味 | 例文 |
しとしと | 弱く静かに降る雨 | 「外は雨がしとしと降っていて、少し肌寒さを感じます」 |
ざあざあ | 勢いよく激しく降る雨 | 「土砂降りの雨がざあざあと降っていて、傘をさしても濡れてしまいます」 |
ぽつぽつ | 雨粒が点のようにまばらに降る様子 | 「雨がぽつぽつと降り始めたので、そろそろ傘が必要になりそうです」 |
上の表のように、使うオノマトペによって雨の印象は大きく変わります。
オノマトペを上手く使い分けることができれば、表現の幅が大きく広がり、より豊かな表現ができるようになるでしょう。
文章の雰囲気にあったオノマトペをチョイスするのがコツです。
文章の印象が柔らかくなる
オノマトペを使うと、文章の印象が柔らかくなります。
硬い言い回しや難しい言葉が続いてしまうと、読者は読んでいて疲れてしまいます。
オノマトペを使って、柔らかい印象にしましょう。
具体例
- 「彼は疲れていた」→「彼はくたくたに疲れていた」
- 「彼女は泣いていた」→「彼女はしくしくと泣いていた」
- 「子供たちが遊んでいた」→「子供たちがきゃっきゃっと遊んでいた」
カタい文章が続くときは、適度にオノマトペを取り入れてみてください。
オノマトペを使えば、すっきりとした柔らかい文章になるはずです。
躍動感を与えられる
オノマトペを使うと、躍動感のある文章表現ができます。
具体例
- 「彼は走った」→「彼はグングン走った」
- 「ダンサーたちは踊っていた」→「ダンサーたちはキビキビと踊っていた」
- 「波が打ち寄せた」→「波がザバーンと打ち寄せた」
動きを感じられるオノマトペを使うのがおすすめです。
文章で躍動感を表現してみてください。
伝えたいイメージがはっきりする
抽象的な表現では、どんな様子なのかイメージしにくいことがあります。
そんなときは、オノマトペを使って具体的に描写しましょう。
具体例
- 「部屋をきれいにした」→「部屋をピカピカに綺麗にした」
- 「料理ができあがった」→「料理がジューシーにできあがった」
- 「服が汚れている」→「服がベタベタに汚れている」
状態を表現するオノマトペを使えば、より具体的なイメージを伝えられます。
上手くイメージを伝えられていないと感じるときは、試しにオノマトペを使ってみてください。
訴求力を高められる
オノマトペは、訴求力を高める効果もあります。
読者に訴えかけられるオノマトペを使えば、説得力が増しますよ。
具体例
- 「このケーキはおいしい」→「このケーキはふわふわで口の中でとろけるようにおいしい」
- 「このシャンプーで髪を洗うと良い」→「このシャンプーで洗うと、髪がさらさらつやつやになる」
- 「このクッションは座り心地が良い」→「このクッションはふかふかで、包み込まれるような座り心地」
食べ物を文章にするとき「とろとろ」「ぷるぷる」といった、食感をイメージできるオノマトペを使えば、口にした瞬間を想像できるので、よりリアルに伝わります。
感触を表現した「ふかふか」や「さらさら」など、魅力的なオノマトペはたくさんあります。
オノマトペで商品の魅力を表現できれば、訴求力を高められるのでおすすめです。
言葉遊びの楽しさを味わえる
オノマトペは言葉遊びの要素があるので、人によっては楽しさを味わえます。
同じ言葉を繰り返したり、似た言葉を並べたりするのは、なんだかワクワクしますよね。
例えば、「ゆらゆら」「キラキラ」「サラサラ」など、同じ言葉の繰り返しは心地良さを感じます。
「つるつる」「つやつや」など、似た言葉を並べるのも楽しいです。
オノマトペを口に出して言ってみると、リズム感があって楽しいものです。
会話の中で、ちょっとしたオノマトペ遊びを取り入れてみると、会話を弾ませることができますよ。
意欲が高まる
オノマトペには、意欲を高める効果もあります。
やる気を出すオノマトペを使えば、気持ちを奮い立たせることができるのです。
例えば、「今日はがんばるぞ」というよりも、「今日はばりばり仕事をこなすぞ」と言う方が、やる気が出ます。
辛いことがあったときも、「めげずにすたこら歩こう」「しゃんしゃんと行こう」など、元気の出るオノマトペを使って自分を奮い立たせましょう。
オノマトペのパワーで、意欲アップできるはずです。
オノマトペを効果的に使える5つのシーン
オノマトペは様々なシーンで効果的に使えます。
ここからは、オノマトペを効果的に使えるシーンを5つ詳しく見ていきましょう。
オノマトペのパワーを実感できるはずです。
文章が長すぎるとき
文章が長くなりすぎると、読みづらくなってしまいます。
そんなときは、オノマトペを使って文章を簡潔にしましょう。
具体例
- 「ドアを勢いよく閉めた」→「バタンとドアを閉めた」
- 「靴を履くのに時間がかかった」→「もたもたと靴を履いた」
- 「風が強く吹いており、木の葉が大きな音を立てて揺れている」→「ゴォゴォと風に木の葉が揺れている」
- 「雨が激しく降り続き、大きな音を立てて地面に打ち付けている」→「ザァザァと雨が降り続いている」
上記のように、オノマトペを使えば長い文章を短くしながら分かりやすいものにできます。
「冗長な文章になっているな」と感じたときは、一度使ってみてくださいね。
文章の印象がかたいとき
文章の印象がかたいと、読者は堅苦しさを感じて読むのを辞めてしまうかもしれません。
そんなときは、オノマトペを取り入れて柔らかい印象にしましょう。
具体例
- 「彼は非常に疲れていた」→「彼はへとへとに疲れていた」
- 「机をきれいに拭いた」→「机をぴかぴかに磨いた」
- 「子供たちは楽しそうに遊んでいた」→「子供たちはきゃっきゃと遊んでいた」
上記のように、オノマトペを使うことで堅苦しさを取り除けます。
文章の雰囲気に合わせて、柔らかいオノマトペを使って調整してくださいね。
状況をより正確に伝えたいとき
伝えたい状況を、より正確に表現したいことがあります。
そんなときこそ、オノマトペの出番です。
オノマトペを使えば、状況をリアルに描写できます。
具体例
- 「雨が降る」→「雨がザーザー降る」
- 「風が吹いた」→「風がびゅーびゅー吹いた」
- 「彼女は泣いていた」→「彼女はめそめそと泣いていた」
オノマトペを使えば、状況をよりリアルに伝えられます。
適切なオノマトペを使わないと誤解されてしまう点については、注意してくださいね。
感情を表現したいとき
感情を言葉で表すのは、なかなか難しいものです。
でも、オノマトペを使えばすっきり表現できます。
オノマトペには感情を表すのにぴったりな言葉がたくさんあります。
具体例
- 嬉しい気持ち……「うきうき」「ルンルン」
- 悲しい気持ち……「しょんぼり」「めそめそ」
- 不安な感情……「びくびく」「おろおろ」
上記のように、オノマトペを使えば表現しづらい感情を、読者に伝えられます。
言葉にしにくい微妙な感情でも、オノマトペを使えば表現しやすくなるでしょう。
文章の訴求力を高めたいとき
文章の訴求力を高めたいなら、オノマトペを活用しましょう。
オノマトペで商品の魅力を表現すれば、より魅力的に見せることができます。
具体例
- 「このクッキーはサクサクで香ばしい」
- 「このシャンプーを使うと、髪がさらさらになる」
- 「このペンはするするなめらかに書ける」
- 「このタオルはふかふかで肌に優しい」
上記のように、オノマトペを使って感覚に訴えれば、商品の良さが伝わりやすくなります。
訴求力のある文章で悩んでいる人は、オノマトペのパワーを活用してみてくださいね。
オノマトペの効果的な3つの使い方
オノマトペを使うときは、次に紹介する3つのコツを押さえるようにしましょう。
繰り返して使う
オノマトペを繰り返して使うのは、効果的な方法の一つです。
同じオノマトペを繰り返すことで、リズム感が生まれて印象に残りやすくなります。
具体例
- 「雨がザーザー、ザーザーと降り続いている」
- 「彼女はせっせと、せっせと働き続けた」
- 「車はぶるぶる、ぶるぶると振動している」
オノマトペの繰り返しは、状況や感情をより鮮明に描写することができます。
ただし、繰り返しを多用しすぎると、文章が単調になったり、幼い印象を与えたりする可能性があるので注意が必要です。
文章のテーマや雰囲気に合わせて、バランスよく使うことが大切ですね。
ひらがなとカタカナは使い分ける
ひらがなで表記するか、カタカナで表記するかを使い分けましょう。
一般的に、ひらがなの方が柔らかく優しい印象になり、カタカナの方が強い印象になります。
具体例
- 「ふわふわ」「フワフワ」
- 「ばたばた」「バタバタ」
- 「とろとろ」「トロトロ」
ひらがなとカタカナの使い分けで、微妙なニュアンスの違いを表現できます。
伝えたい印象に合わせて、使い分けてみてくださいね。
清音と濁音を使い分ける
オノマトペは、清音と濁音の使い分けも大切です。
清音と濁音で、印象は大きく変わってきます。
具体例
オノマトペ | 意味 | 例文 |
こんこん | 小さな木片やプラスチック製品が軽く衝突する音 | 「積み木を『こんこん』と軽くぶつけ合わせる」 |
ごんごん | 大きな金属製の鐘が深く響く音 | 「寺院の鐘が『ごんごん』と鳴り響く」 |
かさかさ | 乾燥した葉っぱや紙が軽く擦れ合う音 | 「落ち葉が『かさかさ』と音を立てる」 |
がさがさ | 乾燥した肌や髪の手触り | 「肌も髪も『がさがさ』になった」 |
ぱりぱり | クラッカーやポテトチップスを噛む際の軽快な食感 | 「クルトンが『ぱりぱり』という心地よい食感を生み出す」 |
ばりばり | 厚手の紙や枝を勢いよく引き裂く様子 | 「彼は不要な書類を『ばりばり』と勢いよく破る」 |
上記のように、清音と濁音の使い分けでニュアンスを変えられます。
「かあかあ」と「があがあ」、「きらきら」と「ぎらぎら」など、清濁の違いを意識して使ってみましょう。
オノマトペを使うときの注意点3選
オノマトペを使うときは、次の3つの注意点を押さえておきましょう。
使い方を間違えると不自然な文章になってしまいますよ。
使いすぎに注意
オノマトペは便利な言葉ですが、使いすぎるのは禁物です。
文章にオノマトペが多すぎると、幼い印象を与えてしまいます。
具体例
公園に行ったら、ワンちゃんがキャンキャン吠えていて、ドンドン近づいてきました。
私はドキドキしながら、サッと避けて、タタタっと走って逃げました。
改善例
公園に行ったところ、大きな犬が吠えながらドンドン近づいてきたので、慌てて避けるようにして逃げました。
洗練された文章を目指すなら、オノマトペは最低限に抑えておく方が無難です。
オノマトペはあくまでも脇役だと思って、さりげなく使うのがおすすめです。
意味を正しく理解する
オノマトペを使うなら、意味を正しく理解しておくことが大切です。
似たオノマトペでも微妙にニュアンスが違ったりしますよ。
具体例
「フワフワ」と「フカフカ」
「フワフワ」はより軽い感じ
「フカフカ」はより厚みのある柔らかさ
「サラサラ」と「ツルツル」
「サラサラ」は乾いていて、なめらかな質感
「ツルツル」は表面が滑らかで、光沢がある
「ジメジメ」と「ジトジト」
「ジメジメ」は湿気が多く、不快な状態
「ジトジト」は汗をかく様子や、じっとりと濡れている状態
上記のような違いを意識して、適切なオノマトペを選びましょう。
意味が分からないオノマトペは使わないようにするのが無難です。
日本語オノマトペ辞典などで意味を確認してから使うといいですね
TPOを考える
オノマトペを使う際は、TPOを考えることも大切です。
時と場合によっては、オノマトペを使わない方が良いことがあります。
- 論文
- 報告書
- 目上の人に話すとき
- フォーマルな場面での会話
TPOをわきまえて、相手や状況に応じて、臨機応変に対応するようにしましょう。
効果的にオノマトペを学ぶ方法
オノマトペの表現力を高めるために、効果的な学習方法を紹介します。
自分に合った方法を見つけて、楽しくオノマトペを学んでみてくださいね。
日本語オノマトペ辞典を活用する
『日本語オノマトペ辞典』は、約4500もの見出し語を収録し、古典から現代までの豊富な用例を紹介しています。
特徴として、オノマトペの意味や用法が丁寧に解説されています。
類義表現の使い分けや、語形が似ている語群の違いについても、詳しく説明されていて分かりやすいです。
方言特有のオノマトペも取り上げられており、日本語の多様性を知ることができます。
巻末には、漢語由来のオノマトペや動物の鳴き声を集めたミニ辞典も付いています。
オノマトペについて深く学んでいきたい人にとって最適な1冊になります。
ぜひオノマトペ辞典を活用して知識を増やしましょう。
小説やマンガを読む
小説やマンガを読むのも、オノマトペを学ぶのに効果的な方法です。
状況を表現するために、オノマトペがよく使われているので、ストーリーを読み進めていくうちに、表現方法に自然と慣れていくでしょう。
人気の小説やマンガなら、オノマトペを効果的に使っているものが多いですよ。
作品を楽しみながら、オノマトペの使い方も学べる一石二鳥の方法だといえるでしょう。
オノマトペを使った文章を書く
オノマトペを使って文章を書く練習をするのも大切です。
実際にオノマトペを使って文章を作ることで、オノマトペへの理解が深まります。
最初のうちは、日本語オノマトペ辞典や、この記事を読みながら文章を書くのがおすすめです。
例文を参考にしながら、文章を作ってみてくださいね。
慣れてきたら、自分の言葉でオノマトペを使ってみましょう。
何度も練習するうちに、自然とオノマトペが使えるようになっているはずです。
人にフィードバックをもらう
人にフィードバックをもらうのも効果的です。
自分が書いた文章を他の人に読んでもらい、オノマトペの使い方について意見をもらいましょう。
他の人の視点から見ることで、自分では気づかなかった改善点が見えてくるかもしれません。
例えば以下の点を見てもらうといいでしょう。
- オノマトペを使いすぎていないか
- 的確なオノマトペを選べているか
- 文章が読みやすいか
- 状況が文章だけでイメージできるか
使い方が不自然だと指摘されたら、直すべきポイントも合わせてアドバイスをもらうのを忘れないでください。
フィードバックは、家族や友人など身近な人に頼むのもよいですし、ライティングの先生に見てもらうのもおすすめです。
僕に言ってもらえれば無料で見させてもらいます。
お気軽にコメント欄や下記のお問い合わせから、文章を送ってみてください。
人に見てもらうことを習慣づければ、自然とオノマトペを使いこなせるようになります。
恥ずかしがらずに積極的にフィードバックを求めて、魅力的な文章が書けるように頑張ってくださいね。
まとめ:オノマトペで文章を彩り豊かに飾ろう
この記事ではオノマトペについて例文一覧をもとに勉強してきました。
オノマトペの効果
- 感情や印象を直感的に表現できる
- 表現の幅を広げられる
- 文章の印象が柔らかくなる
- 躍動感を与えられる
- 伝えたいイメージがはっきりする
- 訴求力を高められる
- 言葉遊びの楽しさを味わえる
- 意欲が高まる
オノマトペを効果的に使えるシーン
- 文章が長すぎるとき
- 文章の印象がかたいとき
- 状況をより正確に伝えたいとき
- 感情を表現したいとき
- 文章の訴求力を高めたいとき
オノマトペの効果的な使い方
- 繰り返して使う
- ひらがなとカタカナは使い分ける
- 清音と濁音を使い分ける
オノマトペは日本語の大きな特徴であり、表現の幅を広げてくれる頼もしい味方です。
感情や状況をリアルに伝えたいときや、ユニークな表現をしたいときは、オノマトペの出番です。
使い方のコツを掴めば、オノマトペは強力な表現の武器になるでしょう。
ただし、オノマトペの使い方には注意も必要です。
オノマトペを使うときの注意点
- 使いすぎに注意
- 意味を正しく理解する
- TPOを考える
オノマトペを正しく理解して、適切に使い分けることが大切です。
使える表現を増やして、彩り豊かな文章を書けるようになりましょう。
とはいえ、読みやすい文章でなければ、読者に読んでもらえません。
読みやすい文章については、下記の記事で詳しく解説しています。
比喩表現を使いこなせば、表現の幅を大きく広げることができます。
比喩表現については、下の記事で詳しく解説しています。
豊かな文章表現を身につけるには、修辞法について学ぶのが一番です。
修辞法については、下の記事で詳しく解説しています。
この記事が皆さんのお役に立てば幸いです。
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