あなたの文章ねじれてませんか?係り受けを理解してわかりやすく書くコツを解説

    「あれ、この文章なんか変?」

    「書いた文章が分かりにくいと言われた……」

    文章を書くとき、このような悩みを抱えていませんか?

    なんとなく読みづらいのは「係り受け」のルールを知らなかったり、守れていなかったりするのが原因です。

    いわゆる、文章が「ねじれて」しまっています。

    係り受けとは、言葉同士の関係性のことです。

    係り受けを意識して書けば、読者に意味が伝わりやすいスッキリした文章になります。

    ところが、係り受けのルールは意外と知られていません。

    また、一見複雑に見えるので、初心者には難しく感じるかもしれません。

    そこで、この記事では、係り受けの基本から、文章を分かりやすく書くためのコツまで、初心者でも分かりやすいように、例文と一緒に詳しく解説します。

    この記事では、以下の内容を解説していきます。

    • 主語と述語、修飾語と被修飾語など係り受けの基本
    • 係り受けで注意するべきポイント
    • 文章をチェックする具体的な方法
    • 実践的な練習問題

    この記事を読むメリットは次のとおりです。

    • 主語と述語、修飾語と被修飾語など係り受けの基本が理解できる
    • 文章がねじれる原因と、ねじれを解消する方法が分かる
    • 読み手に伝わりやすい文章が書けるようになる
    • 論理的で説得力のある文章が書ける
    • 文章力が上がって、ビジネスや学業で結果が出やすくなる

    次の人におすすめできますよ。

    • 書く文章が分かりにくいと言われる人
    • ブログやSNSで影響力のある発信をしたい人
    • 国語の成績を上げたい学生
    • ビジネス文書やレポート作成で悩んでいる人
    • 国語の授業で係り受けが苦手だった人

    この記事を最後まで読んで、ねじれのない分かりやすい文章を手に入れてくださいね。

    目次

    係り受けとは「係る語句」と「受ける語句」の関係

    係り受けとは、文章の中で「ある語句が他の語句と文法的に関係を持つこと」です。

    ざっくり「文章中の言葉たちの関係性」と考えれば大丈夫です。

    係り受けの関係にある語句は「係る語句」と「受ける語句」に分けられます。

    係る語句とは……

    他の語句に影響を与える語句のこと。

    「私が読む」という文なら「私は」が係る語句。

    受ける語句とは……

    他の語句からの影響を受ける語句のこと。

    「私が読む」なら「読む」が受ける語句。

    係り受けの関係がおかしいと、いわゆる「ねじれ文」になって意味が分かりづらい文章になります。

    ここでは4つの関係性で係り受けをより詳しく解説します。

    主語と述語【主述のねじれ】

    係り受けで一番基本となるのが、主語と述語の関係です。

    主語は「何が」「誰が」などを表し、述語は主語の「動作」や「状態」「性質」などを表します。

    具体例

    • 私は走っている
      主語……私は
      述語……走っている
    • 彼女は優しい
      主語……彼女は
      述語……優しい

    ところが、主語と述語の関係がおかしくなると、いわゆる「主述のねじれ」が起きてしまいます。

    悪い具体例と改善例

    私の趣味は走っている

    私の趣味は走ることですor私は趣味で走っている

    彼女の魅力は優しい。

    彼女の魅力は優しいことですor彼女は魅力的なほど優しい

    短い文章ではあまり見られませんが、長文になるほど起きがちです。

    具体例

    彼は仕事に対する情熱と、会社からの信頼も、重要なプロジェクトを任されるほど厚い。

    彼は仕事に対する情熱が熱く、重要なプロジェクトを任されるほど、会社からの信頼も厚い男です。

    僕も油断していたら、知らず知らずのうちにねじれてしまうことも……

    主述がねじれていると、なんとなく意味は分かるものの、違和感たっぷりの文章になってしまいます。

    読者からの信用を失ってしまうので、主語と述語の係り受けには注意しましょう。

    修飾語と被修飾語

    修飾語と被修飾語も、よく見られる係り受けの関係です。

    修飾語は、他の単語に「情報を加える働き」を持っています。

    逆に「情報を加えられる側」の単語を、被修飾語といいます。

    具体例

    熱いお茶を飲んだ

    「熱い」は修飾語で「お茶」は被修飾語です。

    短い文なら、おかしな係り受けになることはありませんが、長文になるほどねじれが起きがちです。

    悪い具体例

    彼女が昨日買ったばかりの上質なイタリアの職人が作ったバッグ

    上記の文では「上質なイタリアの職人」が作ったバックなのか、イタリアの職人が作った上質なバックなのか分かりません。

    長文になるほど、修飾と被修飾の関係が分かりづらくなり、係り受けにねじれが生じてしまいます。

    正確な意味が分からない文章になってしまうので、注意が必要です。

    修飾語と被修飾語はできるだけ近づけるのがポイントです。

    詳しくは後述しています。

    ボタンリンク

    接続助詞でつながった2つの文

    接続助詞を使うと、2つの文をつなげて1つの文にすることができます。

    接続助詞とは

    具体例

    彼女は真面目に働いている。しかし、給料には反映されていない。

    彼女は真面目に働いているが、給料には反映されていない。

    ところが、間違った接続助詞を使ってしまうと、ヘンテコな文章になってしまいます。

    具体例と改善例

    彼女は料理がうまいから、歌も上手だ

    彼女は料理がうまいし、歌も上手だ

    上記のように前半の文が持つ意味と、後半の文が持つ意味を確認したうえで、適切な接続助詞を使うようにしましょう。

    接続助詞の種類と効果をまとめた表は以下のとおりです。

    接続助詞意味・効果例文
    逆接彼は優秀だが、謙虚な性格だ。
    から原因・理由今日は雨が降っているから、出かけるのはやめよう。
    並列彼女は頭がいいし、運動神経も抜群だ。
    けど逆接このレストランはおいしいけど、値段が高い。
    ので原因・理由明日は試験なので、今日は早く寝ようと思う。
    並列・順接図書館で本を借りて、公園で読んだ。
    ても・でも逆接の仮定彼に頼んでも、きっと断られるだろう。
    条件この本を読むと、日本の歴史がよく分かる。
    ながら逆接彼女は忙しいながら、いつも笑顔で接客している。
    つつ逆接彼は疲れを感じつつも、仕事を続けた。

    この記事をブックマークしておけば、いつでも上記の表を参考にして接続助詞を選べるのでおすすめですよ。

    呼応の副詞

    副詞には、特定の語句としか対応しないものがあります。

    特定の語句にしか対応していないことを「呼応」といいます。

    代表的な「呼応の副詞」は次のとおりです。

    具体例と表

    接続助詞意味・効果例文
    まるで〜だった/ちょうど〜だった例示・例えまるで海外にいるかのような雰囲気だった。/ちょうど1年前の今日、彼女と出会った。
    どうか〜ください/ぜひ〜ほしい/なんとか〜たい願望・希望どうか私の提案を聞いてください。/ぜひこの機会に参加してほしい。/なんとか予算内で収めたい。
    決して〜ない/全然〜ない打ち消し・否定彼は決して悪い人ではない。/全然勉強していないのに、いい点数を取った。
    もし〜したら、ても/仮に〜したら、ても仮定もし宝くじが当たったら、世界一周旅行に行きたい。/仮に計画が失敗しても、あきらめずにやり直せばいい。
    必ず〜する/絶対に〜する断定必ず約束を守ります。/彼女は絶対にウソをつかない。
    なぜ〜の、だろう/はたして〜か疑問なぜ彼はそんな決断をしたのだろう。/はたして彼は真実を語っているのか。
    きっと〜だろう/たぶん〜だろう推測・推量きっと彼は今頃家で寝ているだろう。/たぶん明日は雨が降るだろう。
    まさか〜まい/よもや〜ないだろう打ち消し推量まさか彼がそんなことをするまい。/よもや彼女がウソをついているとは思えないだろう。

    ちなみに個人的によく見かける間違いは「全然できるよ!」です。

    会話の中では違和感がない文も、文字として書き起こすと不自然になってしまいます。

    上記のように、決まった語句とセットでしか使えない単語があることを覚えておきましょう。

    係り受けで注意するべきポイント

    係り受けを意識しない文章は、違和感のあるものになってしまいがちです。

    ここからは、具体的な注意するべき6つのポイントを紹介します。

    適切な助詞を選ぶ

    助詞とは

    助詞は、単語と単語の関係性を表す大切な役割をもっています。

    使う助詞を間違えると、係り受けがおかしくなるので、注意して使い分けましょう。

    具体例と改善例

    彼はケーキが食べるのが好きだ。

    彼はケーキを食べるのが好きだ。

    上記のように、適切な助詞を使わないと「ケーキ」が「食べる」のが好きだという、おかしな意味になってしまっています。

    下記によく使われる助詞を例文とともにまとめたので、文章作成時の参考にしてください。

    助詞意味・効果例文
    主語を表す彼が来た。
    目的語を表すりんごを食べる。
    場所、時、目的、変化の結果を表す学校に行く。10時に起きる。勉強に行く。大人になる。
    方向を表す東京へ行く。
    場所、手段、材料を表す公園で遊ぶ。電車で行く。小麦粉でケーキを作る。
    並列、引用、共同作業を表すりんごとバナナ。「こんにちは」と言う。友達と遊ぶ。
    例示を表すりんごやバナナを食べる。
    所有、限定を表す私の本。日本の文化。
    から起点、原因、理由を表す家から出発する。雨が降っているから、外出しない。
    まで終点、範囲を表す駅まで歩く。子どもから大人まで楽しめる。
    より比較の基準を表すこれはあれより大きい。

    助詞は日本語の文章で大切な役割を果たしています。

    助詞の使い方には細心の注意を払って、正しい係り受けを心がけましょう。

    できるだけ一文を短くする

    一文が長くなりすぎると、単語同士の関係性が分かりにくくなります。

    係り受けもおかしくなりがちです。

    長い文章の例

    私は昨日、友人から誘われて、久しぶりに映画を見に行ったのですが、その映画は思っていたよりもはるかに面白くて、あっという間に時間が過ぎてしまいました。

    一文一義を意識して、できるだけ文を短く区切るようにしましょう。

    「一文40文字以内」を目安に書いていくのがおすすめですよ。

    短く区切った文章の例

    私は昨日、友人に誘われて映画を見に行った。

    その映画は予想以上に面白かったので、時間があっという間に過ぎた。

    修飾語と被修飾語を近づける

    修飾語と被修飾語が離れていると、どの語句が修飾されているのか分かりにくくなります。

    具体例

    • 新しい映画の予告です。
    • 映画の新しい予告です。

    上の文には「まだ放映されていない新しい映画の」予告について書かれています。

    一方、下の文では「すでに放映されている映画の」新しく作られた予告を表しています。

    例文のような勘違いが起きないように、修飾語と被修飾語は近づけて書くようにしましょう。

    長い修飾語ほど先に置く

    複数の修飾語がある場合は、長い修飾語ほど先に置くと、読みやすく理解しやすい文になります。

    長い修飾語を先に置き換えた具体例

    (新しい)(昨日買ったばかりの)(本を)読んでいました。

    (昨日買ったばかりの)(新しい)(本を)読んでいました。

    上の文では長い修飾語である「昨日買ったばかりの」があるせいで「新しい」がどこに係るのか分かりづらいです。

    複数の修飾語があるときは、長いものほど先に置くようにしましょう。

    適切な接続助詞を選ぶ

    2つの文をまとめるときに、間違った接続助詞を使うと、前後の関係が分かりにくくなってしまいます。

    具体例

    彼は優秀な社員だけど、会社の業績に貢献している。(誤)

    彼は優秀な社員だから、会社の業績に貢献している。(正)

    例えば「が」は逆接の意味をもつ助詞ですが、後半に並列の文が来るとおかしくなってしまいます。

    具体例

    彼女は料理が得意だが、ピアノも上手だ。(誤)

    彼女は料理が得意で、ピアノも上手だ。(正)

    前述している接続助詞の表を見ながら、適切なものを選べるようになりましょう。

    接続助詞の表に飛ぶ

    呼応表現に気をつける

    呼応表現とは、特定の言葉とセットの言葉を使う表現のことです。

    対応する言葉を使っていないと、文章に違和感が出てしまいます。

    呼応表現の例文

    • 彼は決してウソをつかない。(決して〜ない)
    • たぶん彼は家にいるだろう。(たぶん〜だろう)

    副詞の呼応をまとめた表を前述しているので、呼応表現を間違えないよう参考にしてくださいね。

    呼応表現の表を見にいく

    文がねじれていないか確認する方法

    ここから、係り受けがおかしくなった「ねじれ文」になっていないか、確認する5つの方法を紹介します。

    文を分解して関係性を確認する

    文がねじれているかどうかを確認するには、細かく分解していくのが効果的です。

    • 文を意味が通じるギリギリまで短く分ける
    • 主語と述語、修飾語と被修飾語などの関係を明らかにする
    • 係り受けが正しく対応しているか確認する

    具体例

    鈴木先生は、人気の高い先生です。

    鈴木先生は(主語)人気の高い(修飾語)先生です(述語・被修飾語)

    上記のように分解していくことで、文の構造が分かりやすくなります。

    もし、違和感があったり、おかしい点があったりしたときは、それぞれの単語の関係性を意識しながら、文を組み立て直してみましょう。

    主語と述語だけ抜き出す

    主語と述語がねじれていると、文は破綻してしまいます。

    防ぐために、主語と述語だけを抜き出して、意味が通じるか確認しましょう。

    具体例

    彼は会社の上司と、フランス料理のレストランでディナーを食べた。

    彼は(主語)食べた(述語)

    上記のように、主語と述語だけを抜き出してシンプルな形にすれば、ねじれを発見しやすくなります。

    特に長文になったときは、毎回確認するようにしましょう。

    修飾語に対応する被修飾語を探す

    修飾語と被修飾語の関係を見ることで、文のねじれを防ぐことができます。

    具体例

    私は昨日買った本を図書館で読んだ。

    私は(昨日買った)→(本を)(図書館で)→(読んだ)。

    上記の例だと「昨日買った」のは「本」です。

    そして「図書館」の中で「読んで」います。

    また「読んでいる」のは「昨日買った本」です。

    以上のように、修飾語と被修飾語は複雑な関係になりがちです。

    難しいようなら、短くてシンプルな文になるように、下記の2つの方法を試しましょう。

    • 不要な単語を削る
    • 2つ以上の文に分割する

    読点ごとに込められた意味を考える

    読点は、文の意味を分かりやすくするために、使われる記号です。

    「、」のことですよ。

    読点ごとに込められた意味を考えることで、係り受けの関係が分かりやすくなります。

    具体例

    私は、日本の伝統文化に興味があり、茶道を習っている。

    読点ごとに込められた意味を考える

    • 「私は、」……主語を表している
    • 「日本の伝統文化に興味があり、」……主語である「私」の興味の対象を説明している
    • 「茶道を習っている。」……主語である「私」が実際に行っていることを説明している

    読点は、読者が文章を読みやすくするために使われる記号です。

    読点ごとに分割して確認することで、意味が伝わりやすい文を書けるようになりましょう。

    今回紹介した読点と句点を合わせた「句読点」は、打ち方が決まっています。

    例えば「句点」では、下記のようなルールが決まっています。

    • 文末に打つ
    • 「」()の中には基本打たない
    • 感嘆符(!)や疑問符(?)の前後には打たない
    • 箇条書きでは基本的に打たない
    • 件名や標題の末尾には打たない
    • 目次や見出しの末尾には打たない

    句読点の打ち方について、より詳しく知りたい人は下の記事をご覧になってくださいね。

    他人に見てもらう

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    おすすめは他人に見てもらうことです。

    自分だけでは気づかなかったねじれを発見しやすいです。

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    係り受け中学生向け練習問題

    ここまで係り受けについて学んできましたが、理解度を確認するために練習問題に取り組んでみましょう。

    ここでは、中学生向けの係り受け練習問題を2つ用意しました。

    • 主語と述語の判別問題
    • 修飾語と被修飾語の判別問題

    それぞれ解説付きで出題するので、じっくり取り組んでみてください。

    主語と述語の判別

    主語と述語は、文の骨格を成す重要な要素です。

    次の文から、主語と述語を抜き出してみましょう。

    問題1

    私は毎朝ジョギングをしている。

    解答例

    主語:私は

    述語:している

    問題2

    彼女が昨日買ったケーキは、とてもおいしかった。

    解答例

    主語:ケーキは

    述語:おいしかった

    問題3

    母が作ってくれた料理を、父と弟と一緒に食べた。

    解答例

    主語:(私は)

    述語:食べた

    ※主語の「私は」は省略されています。

    主語と述語を正しく見極めることができましたか?

    主語は「〜は」「〜が」などの助詞で示されることが多く、述語は動詞を中心とした部分になります。

    文の中心となる主語と述語を意識することが、係り受けを理解するための第一歩です。

    修飾語と被修飾語の判別

    続いて、修飾語と被修飾語を見抜く練習をしてみましょう。

    次の文に含まれる修飾語と被修飾語を見つけてください。

    問題1

    難しい問題に挑戦した。

    解答例

    修飾語:難しい

    被修飾語:問題

    問題2

    私は友人から借りた。

    解答例

    修飾語:友人から

    被修飾語:借りた

    問題3

    駅のそばにある大きな図書館へ行った。

    解答例

    修飾語1:駅のそばにある

    被修飾語1:図書館

    修飾語2:大きな

    被修飾語2:図書館

    1つの文に複数の修飾語が含まれている場合もあるので、注意深く読み取ることが大切です。

    練習問題はいかがでしたか?

    分からないところがあれば、もう一度解説を見直してみましょう。

    繰り返し練習することで、係り受けを正しく理解できるようになりますよ。

    これからも文章を読む際は、係り受けの視点を意識してみてくださいね。

    よくある質問

    ここでは、係り受けに関するよくある質問を4つ取り上げて、分かりやすく説明していきます。

    係り受けとはなんですか?

    係り受けとは、文の中のある語句が、他の語句に対して文法的に働きかけること、または関係性を指します。

    主語と述語、修飾語と被修飾語など、係り受けの理解は、読みやすい文章を書くために避けられません。

    構成を考えながら、文がねじれないように気をつけましょう。

    副詞の係り受けとは?

    副詞もまた、他の語句に係る働きを持っています。

    • ゆっくり歩く(「ゆっくり」は動詞「歩く」を修飾)

    特に「必ず〜する」「決して〜ない」「たぶん〜だろう」など、否定の意味を含んだ副詞は、呼応する語句(多くは否定形)を必要とするので注意が必要です。

    • 決して彼は来ない

    本文中で詳しく解説しています。

    副詞の係り受けについて詳しく見る

    係り受けには何種類ありますか?

    係り受けは、大きく分けると以下の4種類に分類できます。

    • 主語と述語
    • 修飾語と被修飾語
    • 接続助詞による文と文
    • 副詞の呼応表現

    上記以外にも、副詞と用言の係り受け、呼応表現など、係り受けの種類はさまざまです。

    文章を読む際は、語句がどのように関係しているのかを意識することが大切ですね。

    ねじれ文とは?

    ねじれ文とは、係り受けの関係が複雑になってしまい、意味が分かりづらくなっている文のことを指します。

    例えば、以下のような文がねじれ文に当たります。

    例文

    彼は私が昨日会った人だと言った。

    一見すると「彼は私が」で切れるように見えますが、実際には「私が昨日会った人だ」が一つのまとまりで、「彼は〜と言った」が正しい係り受けになります。

    ねじれ文は読み手に誤解を与えやすいので、なるべく避けるようにしましょう。

    ねじれを解消するには、文を適切に分割したり、語順を入れ替えたりすることが有効です。

    まとめ:係り受けを理解してスッキリした文章を書こう

    この記事では、係り受けについて解説してきました。

    係り受けとは、文章中の単語同士のつながりのことです。

    係り受けには主に以下の種類があります。

    • 主語と述語
    • 修飾語と被修飾語
    • 接続助詞を使った文と文
    • 副詞の呼応表現

    係り受けが正しく対応していないと、文意が不明瞭になったり、読みづらい文章になったりしてしまいます。

    スッキリとした文章を書くためのポイントは次のとおりです。

    • 適切な助詞を選ぶ
    • なるべく文を短くまとめる
    • 修飾語と被修飾語の距離を近づける
    • 長い修飾語は先に置く
    • 呼応表現に気をつける

    また、書いた文章がねじれていないかをチェックすることも忘れずに。

    以下の方法で確認しましょう。

    • 文を細かく区切って関係性を見極める
    • 主語と述語だけを抜き出す
    • 修飾語とその修飾先を対応させる
    • 読点の位置で意味を整理する
    • 他の人に客観的に読んでもらう

    係り受けはややこしく感じるかもしれませんが、意識するだけで文章は格段に良くなります。

    日本語の文章の基本ともいえる係り受け。ぜひマスターして、読みやすい文章を書けるようになりましょう!

    読みやすい文章を書くコツは他にもたくさんあります。

    • 一文一義を心がける
    • 主語と述語を合わせる
    • 修飾語と被修飾語は近くに置く
    • 句読点を適切に使う
    • 同じ文末表現は2回まで
    • 体言止めの多用は避ける
    • 同じ単語を使いすぎない
    • 「てにをは」を正しく使う
    • 「こそあど」言葉を使わない
    • 同じ助詞を連続で使わない
    • 接続詞を正しく使う
    • 箇条書きをうまく使う
    • できるだけ簡単な表現に変える
    • 適切なタイミングで段落を変える
    • 誤字脱字に注意する
    • 表記ゆれに注意する
    • 漢字とひらがなの割合は3:7
    • 不要な語句を削る
    • 文体を統一する
    • 一晩寝かせてから推敲する

    読みやすい文章の書き方は下の記事で詳しく解説しています。

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